超音波・レーザ・電気・画像処理を用いた先進的計測・診断技術

  • 超音波計測の高時間分解能化

  • 空中超音波

  • フェイズドアレイ

  • 高温計測(1200℃)

超音波計測の高時間分解能化

現在市販されている超音波流速分布計(Ultrasonic Velocity Profiler; UVP)では、信号処理に超音波の繰り返しパルスを利用しているために、主な測定分解能は100msのオーダとなり、比較的高いレイノルズ数での乱流計測には時間分解能が不十分な場合が多いです。つまり、コルモゴロフ時間を考慮したとき、1ms以下での信号処理の高速化を考えなければなりません。
そこで、我々は超音波の信号処理過程を新たに考案し、時間分解能が0.1msオーダで流体計測に適応可能な、新しい超音波信号処理法を構築しています。

空中超音波

超音波による流量計測では、配管が高温である場合や化学薬品や放射性物質を含むなど
超音波センサを配管に直接接触できない場合があります。そういった計測対象に対して空気を介して超音波を入射することにより、流量計測を行う技術を開発しています。

フェイズドアレイ

近年、1つのセンサに複数個の素子を連続的に埋込んだアレイセンサを用いて、アレイセンサ内の各素子に遅延を掛けて振動させることにより、音響ビームを集音させたり、任意角度で発信させたり出来るフェイズドアレイ探傷法が注目を集めています。本研究室では、このフェイズドアレイ探傷法と超音波流速分布計測法を融合することで、配管壁内の探傷を行いながら、流れ場の流速分布計測が可能なフェイズドアレイ探傷式超音波流速分布流量計の開発を行っています。また、フェイズドアレイ法で超音波の走査線を動かすことにより、2次元平面上の流速分布計測が可能な先進的計測技術の開発を行っています。

高温計測(1200℃)

原子力発電所などの給水流れや沸騰水・二次系流れ、高速炉の液体金属流れ、溶融塩電解プロセスの溶融塩流れなど、原子力分野における高温環境下の流動計測は困難を極めてきました。そこで本研究室では、パルス超音波を利用した非接触計測である超音波流速分布計測(Ultrasonic Velocity Profiler; UVP)法を応用した高温流体計測手法の開発をしています。
その上で、溶融ガラスの1200℃といった温度に耐えられる超音波発信器を実現するために、導波棒システムを構築し、流体計測を行っています。

  • ボイド率計測(ワイヤーメッシュトモグラフィー)

  • 暗視野マイクロ・ナノPIV

ボイド率計測(ワイヤーメッシュトモグラフィー)

気液二相流において、ボイド率(流路中に占める気相の体積割合)は熱流動現象を大きく支配します。このボイド率計測の手法の一つがワイヤー・メッシュ・トモグラフィー法です。本手法は気液相の電気伝導率の違いを利用し、流路断面における瞬時ボイド率分布を容易に取得可能です。また、高時間分解能を有し、3次元的な流動構造の把握ができることから、近年注目されている混相流計測手法の1つです。
木倉研究室では、先進的なワイヤー・メッシュ・トモグラフィー法の開発および、本手法を用いた気液二相流の計測を行っています。

暗視野マイクロ・ナノPIV

微小な領域の流れ場を計測するためには、マイクロ(ナノ)PIVが用いられます。観測対象が小さく観測に必要な反射光も少ないため、その光量を増やすために通常は対象に蛍光剤を含ませるなどの手段を用いますが、この暗視野マイクロ(ナノ)PIVとは微生物等の運動を計測するために蛍光剤などを使わずに、光学系を工夫してマイクロ(ナノ)PIVを行うという手法です。