東京工業大学 大学院理工学研究科 原子核工学専攻
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Home > 研究室一覧 > 小澤研究室

原子力国際共同研究センター 小澤研究室

TEL: (03)5734-2962 / Email : ozawa@nr.titech.ac.jp

研究の特徴
世界の電力需要は2030年までに50%増、人口は28%増との見通しがあります。加えて40-60年後の石油及び200年後の石炭の枯渇については多くの識者が強調しています。サウジのヤマニ元石油相の “父は駱駝に乗った、私は車に乗る、息子は飛行機を操縦する、しかしながら孫はまた駱駝に乗るだろう”(O.Q-Trias/European Commission, ICENES2009, Ericeira, Portugal)の言葉は、資源枯渇に直面する産油国の人の言葉として極めて印象深いものがあります。さらに、近年の石油燃焼廃棄物である炭酸ガスによる地球環境の悪化は、分子利用体系(石油)から原子核利用体系(原子力)への大転換を促しているのでしょう。この原子力ルネッサンス期において、当研究室では核燃料サイクルの資源性と安全性に関し、放射性廃棄物の資源化及び低減並びに核不拡散性の強化に資する研究を行います。
研究の概要   原子力はエネルギー生産のみならず、元素を創生する工学体系でもあります。使用済み核燃料には白金族(Ru、Rh、Pd)やレア・アース(Nd、Ce、La、他)などの有用元素が豊富に含まれるので、“原子力鉱石”と定義してもよいでしょう。しかしながらこれまで、それらは人工資源としては全く認識されず分離と利用についても十分に検討されてきたとはいえません。今世紀後半からの資源戦略は“掘って使う”から“創って使う“に厭が追うでもシフトせざるを得ないのではないでしょうか。   この核分裂反応のエネルギーと物質の双方を多角的に利用する先進原子力の推進においては、原子力セキュリティーに関する深い洞察とそれに資する科学技術的提案が必要となります。そのために当研究室では、
第一に、使用済み核燃料あるいは放射性廃棄物の分離・利用のためのサイクルシステム概念や研究課題(図1、図2)に対し、核不拡散・核セキュリティーの視点からの評価を加えます。核反応による核種変換・新元素(原子力レアメタル)創成・利用に関する研究を行います(図3)。放射分離実験が必要な場合には、“コールド”・“トレーサー”・U/Th試験については原子炉研・鈴木研究室と、実放射性廃液や溶解液を使う“ホット”試験については日本原子力研究開発機構・大洗研究開発センターAGF施設との共同研究を行います。
第二に、プルトニウムPuに強い核拡散抵抗性を具備させるためのマイナーアクチニドMA(Np、Am、Cm)のリサイクルシステム(P3)に関し、核燃料サイクル・再処理の視点にたった解析・評価を行います。また核分裂生成物FPに関する核セキュリティーについても検討します。
第三に、国際的な原子力教育及び共同研究について、積極的な貢献を行います。

  研究の遂行に際しては、“自強不息 厚徳載物”(自らを向上させることを怠らず、人徳を高く保ち物事を成し遂げる“(武道の極意)の精神を掲げたいと思います。



図1 核種、元素利用のための先進核燃料サイクルモデル


図2 触媒的電解採取法(CEE)で分離・製造した稀少元素(Ru,Rh,Pd,Re(Tc))混合析出電極SEM。アルカリ水及び人工海水の電解水素製造において基体白金電極を上回る活性を確認しています。


図3 異なるフィッサイルにおける創成元素収率のシフトの例(M1 T.Yoshioka)原子力レアメタル(白金族、重希土類、他)の創成の視点からの検討を行います。

キーワード 核種変換・元素創成、原子力レアメタル、レアアース、再処理・サイクル工学、核不拡散の基礎科学、核セキュリティー、国際原子力教育
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